たたかう女が行く先に

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たたかう女が行く先に

私と「ももい」の出会いは、もう何年も前になる。
夫婦二人、カイロプラクティックを軸にした骨格系サロン。
ぎっくり腰から腰痛に悩んでおり、
オープニング記念のチラシを見て訪れたことを今も鮮明に覚えている。

当時、まさかその腰痛がきっかけでエステという世界に足を踏み入れるなんて、夢にも思っていなかった。

日向ぼっこで感じる背中に受ける陽光のあたたかさを思わせる御主人と、
乳飲み子を抱えながらサロンワークをこなす、ピリピリした近づき難い女性…
それが、ももいへの印象、私の曄子オーナーへの当初抱いていた印象だ。

まさかそのオーナーの前に、全裸で横たわる日が来るとは。

そもそも、エステなんぞ金持ちの貴婦人が通う、敷居の高いところだと思っていた。
いや、実は今もその認識はあまり変わらない。
普通に働いている独身女子が、やすやすと通える空間・金額設定ではないし、
人様の前で全裸になるなんて、どうかしてるゼ。
と、思っている偏屈な独身アラフォーの気持ちを変えたのは、他ならぬオーナー曄子女史の意識とプライドの高さだ。

オトナ女子の体を癒すにも変えるにも、絶対の自信を持っている。
迷わないし、言い切って提案する。

ほんとかよ…と看護師の私が世の中の夢心地を毒づこうもんなら、理論でもって攻めてくる。
反撃できない。
立て板に水。

しかし、その裏には恐ろしいほどの向上心と、驚くほどの知識量がある。

説明の一つ一つにしっかりとした裏付けがあり、そのために必要な技術を習得し、この手でお客様を支える!という強い意志と責任を持っている。

筋骨格系ならお手の物。
皮膚の理論?なんでも聞いてください、と不敵に笑う。
常にアンテナを張り、必要な知識は貪欲に学び取りに行く。

「どうなりたいの?」「あ、ここがしんどいね」と容赦なくもみほぐし、不調を整える。

世のエステで受けられるであろうはずの、至福の時間とは程遠い。
ここのリンパマッサージで夢見心地になろうなんて、間違っても思わないほうがいい。
フェイシャルすら、ゴリゴリ音を立てる…気がする。

だが、その時間を超えた先にこそ、至福の時間が待っているのだ…

「結果を出します」
その言葉に偽りはない。

重ダルい体は楽になり、重力を迎合しだした顔は、数年前に戻っていく。

そんな彼女には、信念がある。

目の前の女性をきれいにしたい、だけではないのだ。
その先を見据え、俯瞰している。
世の女性を癒し、支えることこそが、次世代である子どもたちを幸せにする。

女性が太陽のように輝けるよう、子どもに優しく接することができるよう…
そして、子どもたちには明るい未来を夢見てほしい。
そんな、次世代を想い、施術に入る。

そんな強い信念を持ったオーナーに、エステへの高い敷居は消えた。

もちろん「ももい」限定、ではあるけれど。

だから私は、今日も裸をさらし、毎日戦っているこのカラダを彼女に任せる。

歯を食いしばって、ダイジョウブだと言い切れば、エステの世話になんかならなくても生きていける。

だが、ももいでほぐされ、癒され、しかも安心して身を任せられる場所を知ってしまったからには、人様に甘えてみてもいいのかも…
なんて、自分の弱さを認めてもいい気になってくる。

エステとは、様々な技法を用いた全身美容、だそう。
女性として、外見のみならず内面も可愛らしくなってみようか…
そんな気分になったら、ぜひとも「ももい」の扉をたたいてみてください。

夜会巻きの品のいいお嬢様スタッフはおりませんが、元気で生きのいいスタッフと、
その後ろには不敵にほほ笑むオーナーが待っています。
もちろん、あったかーいご主人、スゴ腕整体師の「院長先生」の魔法の手も。